©藤沢とおる/講談社/カンテレ
『天才てれびくん』で芸能活動の基礎を学び、『nicola』専属モデルとしても活躍する松尾そのま。
現在は俳優としても活動の幅を広げ、話題作『GTO』に出演している。
現在出演中の『GTO』は、藤沢とおるによる同名漫画を原作とし、1998年に反町隆史主演で実写ドラマ化された人気作を、新たなキャストで描く作品。かつて伝説の教師として名を馳せた鬼塚英吉が、再び高校教師として生徒たちと向き合い、彼らが抱える悩みや問題に真正面からぶつかっていく。
今作で松尾が演じるのは、明るくクラスの輪の中にいる一方、人を見下す一面も持つ大平月菜だ。
もともと平成ドラマが好きで、オーディションを受ける前から『GTO』を観ていたという松尾。そんな憧れの作品への出演が決まった瞬間に感じた喜びや、実際に月菜という役と向き合う中で見つけたものとは——。
撮影現場では、同世代のキャストたちと過ごす時間も多く、「本当に学校みたいな雰囲気だった」と振り返る。
28人のクラスメイトと作り上げた現場での思い出や、共演者から受けた刺激についても語ってくれた。
一方、芸能界に入る前はフィギュアスケート選手を目指していたという意外な過去も。
怪我をきっかけに始まった芸能活動は、『天才てれびくん』、そして『nicola』へとつながり、現在の俳優としての活動へと続いている。
そんな彼女が大切にしているのが、「自分らしさ」。
「誰かの真似をするよりも、新しいことを自分で始めていくのが好き」と話す松尾は、これからどんな役に挑戦し、どんな存在を目指していくのか。
『GTO』での同世代の仲間たちとの撮影現場から、芸能界に入ったきっかけ、モデルとしての自負、そしてこれからの夢まで。
次世代を担うNEW STAR・松尾そのまの現在地と、これからに迫った。

©藤沢とおる/講談社/カンテレ
『GTO』大平月菜役について
――『GTO』への出演が決まる前から、作品についてどのような印象を持っていましたか?
松尾そのま(以下、松尾):もともと平成ドラマがすごく好きで、オーディションを受ける前から『GTO』を観ていました。今の時代ではなかなか描くことが難しいようなことも、当時の『GTO』だからこそできた部分があったと思います。「こんなに熱い先生がいるんだ」と、初めて観賞したときからすごく衝撃を受けていました。そんな『GTO』への出演が決まった時は、めっちゃ嬉しかったです(笑)。やっぱり、あの鬼塚先生に会えるんだっていう嬉しさがありました。
――今回演じる大平月菜という役について、最初にどんな印象を持ちましたか?
松尾:みんなの前ですごく明るいところは、自分と似ているなって思いました。逆に、似ていない部分でいうと、中島監督から「すごく人を見下している役」と言われたんですけど、そこは自分にはない部分だなと思いました。
――最初に持った月菜の印象から、演じていく中で変化した部分はありましたか?
松尾:最初は、あまり人を信用せず、心を開いた人とだけ一緒にいるような印象でした。でも、物語が進むにつれて、少しずついろんな人と話すようになっていく姿がすごく印象的でした。
『GTO』の現場は「本当に学校」——同世代の仲間から受けた刺激
――『GTO』は同世代のキャストの方も多いと思います。共演者の皆さんとのやり取りの中で、芝居について刺激を受けたことはありますか?
松尾:これまで、泣きの演技を間近で見る機会がなかったので、実際に目の前で見た時はすごく引き込まれました。自分にとっても、とても刺激を受けた経験でした。
――共演者の皆さんと過ごす中で、印象的なことはありましたか?
松尾:演技について「ここはこうだよね」と話すこともありましたが、どちらかというと、本当に友達同士のような会話をすることが多く、プライベートでも遊ぶくらいの友達ができました。特に印象に残っているのが、休み時間にみんなで人狼をしたことです。集まって人狼をするうちにさらに仲が深まって、本当に学校みたいな雰囲気の中で日々を過ごしていました。同年代だからこそ話す内容も似ていて、プライベートのことや仕事のことを相談して、本当にいろんな話をしましたね。すごく楽しかったなあと思い出します。
――監督やスタッフの方からかけてもらった言葉で、特に印象に残っているものはありますか?
松尾:オーディションの時に中島監督から「自分を大事に、個性を大事にしてね」と言っていただいたことが、すごく印象に残っています。
オーディションでは演技をして、「ありがとうございました」で終わるのが普通だと思うんですけど、中島監督が、受けに来たみんなに向けて、自分らしさや個性の大切さについて、お話をしてくださって。その言葉がすごく心に刺さっています。
――月菜を演じる中で、そして『GTO』という作品を通して、改めて注目してほしいところはどこですか?
松尾:個人の見どころはそれぞれあると思うんですけど、撮影や話数を重ねていく中で、クラス全体の雰囲気が少しずつ変わっていくところは、みんなで作り上げたもので、大きな見どころだと思います。
少しずつ変化していく空気感は、あの28人だったからこそ生まれたものだと思うので、ぜひ注目して観ていただきたいです。

©オノデラカズオ
フィギュアスケートから芸能界へ——天てれとニコラがくれた経験
――芸能界でデビューするまでの経緯についてお聞かせください。
松尾:芸能活動を始めるまでは、本当に芸能界に興味がなくて、ずっとフィギュアスケートをやっていたので、スケート選手になりたいと思っていました。そんな中、スケートで怪我をしたタイミングで、今の事務所の方からInstagramを通してスカウトしていただいたことがきっかけで、この世界に入りました。
初めて受けたオーディションが『天才てれびくん』だったんですけど、そこでお仕事をすることがすごく楽しくて。「もっとやってみたい」と思えたことが、今の活動につながる原点になっています。俳優、モデル、バラエティなど、さまざまな現場で必要なことも、たくさん学ばせていただきました。私にとって『天才てれびくん』は、芸能活動の基礎を身につけた大切な場所で、今の活動にもつながっているなと日々感じています。
だからこそ、もっともっと有名になって、いつかまた『天才てれびくん』に帰ることが今の目標です。
――これまでの活動の中で、「この経験があったから今の自分がいる」と思えるターニングポイントはありますか?
松尾:『nicola』の専属モデルになったことは、自分の中でも大きな転機だったと思います。専属モデルになった当初は、本当に嬉しいという気持ちしかありませんでした。
それまで『天才てれびくん』で忙しくしていたこともあって、他のお仕事をしたいという気持ちはあまりなかったんです。でも、実際に同年代の女の子たちと一緒にお仕事をしてみると、可愛い子がたくさんいて、みんなスタイルも良くて。「隣に並ぶのが嫌だな」と思ってしまうこともありました。
その一方で、モデルになってから9カ月でピン表紙をさせていただくことができました。自分の中でも大きな出来事でしたし、そこで「期待していただいている分、もっと頑張らなきゃ」と思えるようになりました。その経験が、自分自身の意識を変えるきっかけになったと思います。
――モデルとして活動する中で、自分自身の見せ方に対する意識も変わりましたか?
松尾:すごく変わりました。『天才てれびくん』の頃は自分の外見をあまり気にしたことがなくて、好きなものを好きなだけ食べていました。
でも、『nicola』で同年代の女の子たちと一緒にお仕事をするようになって、すごく刺激をもらいました。「もっと頑張らなきゃ」と思うようになって、どうすれば一番良くカメラに映るのかを意識して、研究するようになりました。
ファッション企画なら服をきれいに見せること、メイク企画ならメイクをきれいに見せることが大切なので、肌の状態やスタイルも含めて、自分をどう見せるかを考えています。
ただ研究するだけで終わらせるのではなく、必要だと思ったことは自分でも努力する。そういう積み重ねが大事なんだなと思っています。

©オノデラカズオ
「“そのまっぽい”と言われるのが嬉しい」——普段は天真爛漫
――普段はどんな性格と言われることが多いですか?
松尾:「天真爛漫だね」と言われることが一番多いです。人と話すことが好きなので、いつも誰かと話して笑っています。
自分らしさについて考えると、特定の誰かに憧れて、その人を目指すというよりも、自分で新しいことを始めていくのがすごく好きなんです。だからこそ、「そのまっぽい」と言ってもらえるのが一番嬉しいです。
人と違うところも含めて、自分だけの個性を見てほしいと思っていますし、そういう部分も含めて「松尾そのまらしい」と思ってもらえたら嬉しいです。
――オーディションなどでうまくいかなかった時や、悔しい経験をした時は、どうやって気持ちを切り替えていますか?
松尾:自分が受けていたオーディションに、知っている子が受かっていたりすると、やっぱり悔しいなって思います。そういう時は、「見返してやる」というところまでではないですけど、その悔しさを「もっと頑張ろう」という気持ちに変えるようにしています。
落ち込むだけで終わらせずに、できるだけポジティブに捉えることは意識しています。
―仕事をする上で、これからも大切にしたいことはありますか?
松尾:やっぱり、楽しむことは大事だと思っています。仕事を楽しめないと、何も始まらないですし、「続けたい」という気持ちもなくなってしまうと思うので。
どんな仕事に対しても、感謝する気持ちと、楽しむ気持ちは忘れずに持っていたいです。
「全力でやることは、誰にも負けない」——自分とは真逆の役にも挑戦したい
――これからの挑戦についても、聞かせてください。今、演じてみたい役柄やジャンルはありますか?
松尾:ずっと「高校生のうちに学園ドラマに出たい」という目標があったので、それは今回、達成することができました。
次は、もっと自分とはギャップのある役に挑戦してみたいです。ちょっと暗い役というか、ボスみたいな役をやってみたい。ヤンキーとか、金髪のギャルとか、自分がどうしてもなれないような役を、全力で演じてみたいです。
そして、俳優だけではなく、モデルやバラエティなど、さまざまなジャンルで活躍できる人になりたいです。ジャンルを問わずマルチに活動して、最終的には「みんなに知ってもらえている人」になりたいと思っています。
――これからどんな人になっていきたいですか?
松尾:お上品で、品があって、オーラのある人になりたいです(笑)。お嬢様になりたい(笑)。
自信を持っていて、芯のある、自分らしさをしっかり持った人になっていきたいです。
――共演してみたい俳優さんや、一緒に仕事をしてみたい監督はいますか?
松尾:福田雄一監督です。たくさん作品を観ていますが、ユーモアがあって、観ていて純粋に面白いところが大好きです。いつかご一緒できたら嬉しいなと思っています。自分とはギャップのある、振り切った役にも挑戦してみたいと思っているので、福田監督の作品に参加するのは目標のひとつです。
――では最後に、これから松尾さんを知る読者の皆さん、そして今後出会う作品や役柄を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
松尾:応援してもらっている分、皆さんに、ちゃんと恩返しができるような立派な大人になります!これからももっともっと頑張っていきますので応援よろしくお願いします!
〈取材・文/石原玄基〉

▽カンテレ「GTO」オフィシャルサイト
https://www.ktv.jp/gto2026/
PROFILE
松尾そのま(まつお・そのま)
2010年5月26日生まれ、大阪府出身。
2020年から2025年までNHK Eテレ『天才てれびくん』に、てれび戦士として5年間レギュラー出演。2023年に「ニコラモデルオーディション2023」でグランプリを獲得し、現在は『nicola』専属モデルとして活動している。俳優、モデル、バラエティ、など幅広く活動し、2026年にはフジテレビ系『GTO』で大平月菜役を務める。
公式Instagram
松尾そのま 公式Instagram
Official
公式プロフィール|松尾そのま

