女優としてさまざまな作品に出演する一方、ファッション誌「Ray」の専属モデルとしても活動する三浦理奈。
現在放送中の読売テレビ・ドラマDiVE『陽キャ集団にいる芹沢は、俺の前だと様子がおかしい』では、陽キャグループの一員・宮本怜音役を演じている。
椿ゆずの原作小説を実写ドラマ化した本作は、BL好きのぼっち男子・鈴木創が、学校一の陽キャイケメン・芹沢遥人をモデルにこっそり書いていたBL小説を、ある日、本人に読まれてしまうことから始まる青春ボーイズラブコメディ。鈴木の前でだけ様子がおかしくなる芹沢との、ストレートで甘く、ちょっぴり“激重”な恋模様が描かれる。
そんな本作で宮本怜音を演じる三浦は、役作りの中で“陽キャ”らしい明るさや振る舞いを追求しながら、共演者の芝居からも多くの刺激を受けたという。
インタビューでは、宮本怜音を演じる中で感じたことや撮影現場でのエピソードをはじめ、芸能界に入ったきっかけとなったスカウト、芝居に対する考え方を変えた役、Ray専属モデルについて、そして憧れの綾瀬はるかや『舞妓さんちのまかないさん』で共演した是枝裕和監督との忘れられないエピソードまで、これまでの歩みを聞いた。
「まだまだ足りないな」と感じる自分自身の課題を、次への原動力に変えながら歩み続ける三浦理奈。女優として、モデルとして、新たな表現へ踏み出そうとする彼女の“今”に迫った。


「陽キャの子って、こういう返答をするんや」という発見
――まず、『陽キャ集団にいる芹沢は、俺の前だと様子がおかしい』についてお聞きします。三浦さんが演じた宮本怜音は、清楚系で天真爛漫な女の子という役どころですが、ご自身と似ているところはありましたか?
三浦理奈(以下、三浦):あんまり似てないと思います(笑)。私自身、天真爛漫というか、元気なタイプではないので。常に楽しそうで、笑顔でいることはずっと心がけていました。
――共演者の方とのやり取りの中で、印象的だったことはありますか?
三浦:女子の中に、普段からすごく“ザ・陽キャ”の明るい子がいて。その子を見ていると、「陽キャの女の子って、こういう返答をするんや」と思うことが多かったんです。セリフがない時でも、表情だったり、返答の仕方だったり、ちょっとしたリアクション一つとっても、すごく勉強になりました。撮影中も「どういう感じなんやろう」って、よく観察していました。でもやっぱり、圧倒されますね。ガチの陽キャには(笑)。
――撮影現場で印象に残っている出来事や、思わず笑ってしまったエピソードはありますか?
三浦:印象に残っているのは、バーベキューのシーンです。海で2日間撮影したんですけど、もう本当に熱すぎて(笑)。みんな、ビーチパラソルの下でバーベキューをするのかなって思っていたんですけど、実際は太陽の真下で、何もないところでのバーベキューだったんです。「想像と違ったバーベキューやな」って、みんなで汗をかきながら、「じりじりするな」って言っていました(笑)。でも、日傘をさしあって集まったり、日焼け止めを女の子同士でお互いに塗り合ったりして、協力しながら、炎天下の中を頑張ったのがすごく印象に残っています。
――演じるうえで、特に意識していたこと、注目ポイントがあれば教えてください。
三浦:仲のいい女の子たちで、楽しく会話をしつつ、周りが圧倒されるように、常にグループで「一軍」というのが見えるように意識していました。女子グループとして目立つように頑張ったので、みんなで作り上げた“陽キャ感”を見てほしいなって思います。

芸能界入りのきっかけは、家族旅行で訪れた原宿
――ここからは、三浦さんご自身について伺います。女優を志した原点、そしてこの世界に入ったきっかけを教えてください。
三浦:この世界に入ったのは、スカウトがきっかけです。原宿の竹下通りを歩いているところをスカウトしていただいて、ホリプロのタレントスカウトキャラバンに参加させていただきました。そこで賞をいただくことができて、事務所に入所しました。
――もともと女優さんやモデルさんになりたいという思いがあったわけではなかったんですか?
三浦:全然なくて。ホリプロが何かも分かっていない状態でのスカウトでした。
――ご出身は滋賀県ですよね。原宿には旅行で来ていたんですか?
三浦:そうです。家族旅行で、毎年夏休みに東京に行くっていう習慣があって。
――そこで原宿に行ったらスカウトされた。まさに“ど定番”ですね。
三浦:ど定番ですね(笑)。
――スカウトされて、挑戦してみようと思った理由はありますか?
三浦:両親にすごくゴリ押しされました(笑)。「いや、受けてみいや」って。私は何か分からないまま、とりあえず挑戦してみる、みたいな感じでした。
――作品の中ではいろいろな人物を演じていますが、普段の三浦さんはどんな性格だと言われることが多いですか?
三浦:仲いい子たちの中では、明るくて、マイペースって言われますね。例えば食べたいものを喋っている時に、提示されたものに「うん、ちょっとそういう気分じゃないかも」って言っちゃうところとかなんですかね(笑)

「この世界に入ったこと自体が、私にとってのターニングポイント」
――芸能活動を始めてから、「この経験があったから今の自分がいる」と思えるターニングポイントはありますか?
三浦:この世界に入ったこと自体が、まずものすごく自分を変えたなって、思っています。もともと、人と会話することもできないぐらい、人見知りだったんです。でも、この世界に入って、だんだん人と喋れるようになっていって。あとは、いろんな出来事に対して、何かが起きた時に、そのまま受け取るんじゃなくて、「なんでなんやろう」って疑問を持つようになりました。いろんなことを考えながら生きていくようになったのも、この世界に入ってからだと思います。
――これまで演じた役の中で、芝居に対する考え方を変えてくれた役はありますか?
三浦:自分の中ですごく印象に残っているのが、『シガテラ』という作品です。今までちょっと暗めな役とか、いじめられていた役が多くて、それとは真逆。もう、すごく明るくて元気な女の子で、つけまつげを二つつけた、“ザ・ギャル”みたいな役でした。
――かなり振り幅のある役だったんですね。
三浦:演じるのが難しすぎて。真反対すぎて、全然分からなくて。その時、ものすごく「どうしたらいいんだろう」っていう気持ちに追い込まれてしまいました。
――そこから、どう乗り越えたのでしょうか?
三浦:監督といろいろ話しました。でも、やっぱりちょっと難しくて。正直、自分では「乗り越えられてないな」っていう気持ちのまま終わっちゃいました。
――その悔しさが、その後の芝居に繋がったりもしたんですか?
三浦:そうですね。役について、映画を見て研究するようになりました。どの役に対しても「どんな感じなんだろう」っていうのを、意識的に見るようになりました。
――そこから芝居に対する考え方も変わっていったんですね。
三浦:そうですね。ちゃんと研究しないとなっていうのは、身に染みて感じました。
――お芝居を続ける中で、「この仕事を選んで良かった」と思える瞬間は?
三浦:やっぱり、みんなと切磋琢磨して、作品をワンシーン、ワンシーン撮っていくのはすごく楽しくて。やりがいがあるなと思います。
――女優だけでなく、Rayの専属モデルとしても活動されています。モデルのお仕事が決まった時は、どんな気持ちでしたか?
三浦:モデルは自分にとっては夢のような職種で、なれるとも思っていなかったので決まったと聞いた時はすごく嬉しかったです。
――もともとRayを読んでいたと伺っています。読者だった頃に見ていた世界と、実際にモデルとして中に入ってみた世界では違いを感じましたか?
三浦:やっぱり、モデルとして写真を撮られるっていうのは、ものすごく難しいなって感じました。ポージングや目線、表情も、読んでいる時はモデルさん一人一人「すごく自然な表情やな」って感じていたんですけど、いざ自分が撮られる側になると、すごく難しくて。自分の中で勉強したりしないと、動き方とか、ちょっとした手の動きとかにも違いが出るんだなっていうのが分かりやすくて常に試行錯誤しています。現場はみんな明るくて、楽しく撮影しています。

「その役の人にしか見えない」芝居への憧れ
――三浦さんにとって、目指している芝居があれば教えてください。
三浦:この世界に入って、最初に「かっこいいな」って憧れを持ったのが、綾瀬はるかさんです。どの作品を見ても、その役の人にしか見えなくて、そんな芝居を目指しています。綾瀬はるかさんみたいに、いろんな役になりきれる俳優さんはかっこいいなって思います。
――女優を続けていく上で、大切にしていること、これだけは忘れたくないと思っていることはありますか?
三浦:周りの方のサポートがあってこそ、演技ができているなっていうのを感じているので、感謝だけは忘れずに、お仕事を続けていけたらいいなと思っています。そして、課題を認識して学び続ける姿勢は忘れたくないですね。
――これまで演じたことのない役柄で、「自分が演じたらどうなるんだろう」と興味があるものは?
三浦:ホラー作品を普段からよく見ていて、大好きなので、演じたらどんな感じなのかなっていう興味はあります。驚く側だけではなくて、お化け側もちょっとやってみたいです(笑)
「もう一度、是枝さんとご一緒できたら」『舞妓さんちのまかないさん』での経験、そして憧れの監督への想い
――共演してみたい俳優さんや、ご一緒したい監督さんはいますか?
是枝監督と、『舞妓さんちのまかないさん』で一度お仕事をさせていただいたのですが、もう一度、是枝さんとご一緒できたらいいなって思います。
――『舞妓さんちのまかないさん』に出演された時のことを教えてください。
時期としては高校2年生の時で、オーディションに受かったんです。「いつか是枝さんの作品に出たい」って思っていたら、割とすぐにその思いが叶って、出演させていただくことができました。でも、憧れの是枝さんとご一緒できるということで、ものすごくガチガチに緊張しちゃったことを覚えています。
――是枝監督とのお仕事で、特に印象に残っているエピソードはありますか?
三浦:是枝さん方式で、直前にセリフを言われて、それを覚えて一通り演技するというオーディションだったんですけど、それが全然できなくて。その後、「この方式が苦手な子もいるから」ということで、もう一度呼んでいただけたんですよね。でも、やっぱりガチガチに緊張しちゃって。それも、セリフを前もって覚えていったのに、緊張しすぎて飛んじゃったんです。2回も呼んでくださったのに、ものすごく申し訳ないなっていう気持ちになって、もう、めっちゃ大泣きしたんですよ。爆泣きして(笑)。「せっかく2回も呼んでくださったのに」って、すごく悔しかったのが印象に残っています。
――また是枝監督とご一緒できるなら、どんな姿を見せたいですか?
前回が撮影でもガチガチに緊張しちゃっていたのが最後だったので、「自信を持って演技できています」っていう、前より成長した姿は、いつか見せられたらいいなって思います。
――最後に、三浦さんのファンの方、これから三浦さんを知る読者の皆さん、そして今後出会う作品や役柄を楽しみにしている皆さんへ、メッセージをお願いします。
これからも、役や雑誌の仕事を通して、どんどん垢抜けていったり、演技がちょっとずつ上手くなっていったりといった、成長していく姿を、皆さんに見せられたらいいなと思っています。ぜひ応援してくださると嬉しいです!
〈取材・文/石原玄基〉

▽読売テレビ 「陽キャ集団にいる芹沢は、俺の前だと様子がおかしい」
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三浦理奈(みうら・りな)
2004年1月1日生まれ、滋賀県出身。2016年、第41回ホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞したことをきっかけに芸能界入り。映画、ドラマなどで女優として活動するほか、ファッション誌「Ray」の専属モデルも務める。主な出演作に、Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』、テレビ東京『シガテラ』、映画『水深ゼロメートルから』など。現在、読売テレビ・ドラマDiVE『陽キャ集団にいる芹沢は、俺の前だと様子がおかしい』に宮本怜音役で出演中。
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